【調理用語 フランス料理】「パレ」— 不要な部分を取り除き、形を整える仕込みの基本
定義
パレ(Parer):フランス語で「不要な部分を取り除いて、食材の形を整える」ことを意味する。魚なら血合いや余分な皮・ヒレを、肉なら脂身や筋・薄い端肉を切り落とし、調理に使う部分だけを美しい形に残す下処理です。意味は「整える」に限らず、切り落とす(取り除く)行為そのものを含むのがポイント。
フランス語の正式スペルと発音
Parer [パレ] – 動詞。「整える・装飾する」の意(日常語では「身を整える」→「着飾る」の意味にも使われ、「bien paré」で「身なりがきちんとした人」を指す)。料理では「余分を切り落として形を整える」。名詞形「parage(パラージュ)」は「整えること・仕上げ」、形容詞「paré」は「整えられた」の意。派生語に「éparer(エパレ=まな板の上で全体を整える)」があり、場面で使い分けられます。
語源 / 歴史
パレ:ラテン語「parare(準備する・整える)」に由来。英語の「prepare(準備する)」も同じ語源で、「pre+parer」のparerそのものが欧米料理言語の根幹に埋め込まれています。料理用語としては、17〜18世紀の宮廷料理で食材を装飾的に整える技術として位置づけられ、19世紀のエスコフィエ体系で「魚のパレ、肉のパレ、野菜のパレ」と対象別の整え方が整理されました。
実際の厨房での使い方
例文① 「鯛のフィレは、血合いと端の薄い身をパレしてからアセゾネ」→ 三枚おろしにした鯛のフィレは、身の縁にある薄い部分や血合いの残りを包丁でそぎ落とし、長方形に整える。パレが済んだフィレは火の入りが均一になり、皮目の焼きムラもなく、ポワレで美しい仕上がりになる。切り落とした身はソースのジュやアラだしに回す。
例文② 「牛モモ肉のブロックをパレして、太さを揃えてからフィスレ」→ ローストビーフ用の塊肉は、余分な脂や薄い端肉を切り取り、円柱の形に近づけてから紐で縛る。パレを先に済ませることで、フィスレした際の形が定まり、加熱中の形崩れも防げる。切り落とした端肉はデグラッセやフォンの香味源に。
| 用語 | 対象 | 目的 | 主な用途 | ポイント |
|---|---|---|---|---|
| パレ(Parer) | 魚・肉・野菜の不要部分 | 形を整え、火入れを均一にする | フィレの仕上げ、ロースト前の下処理 | 切り落とした端材は捨てずに再利用 |
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