パンの保存方法
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パンの保存方法 — 「冷蔵庫に入れる」はNG?

答え:冷蔵はNG。パンのデンプンが最速で劣化する温度帯(0〜4℃)が冷蔵庫の温度。

「パンを長持ちさせたいから冷蔵庫に入れた」——実はこれ、最もパンを傷める行為です。パンが固くなる・パサつく現象は「デンプンのβ化(老化)」と呼ばれ、0〜4℃(冷蔵庫の温度)でもっとも速く進みます。正解は「冷凍保存」です。

POINT

  • ポイント①:デンプンのβ化(老化)とは:焼きたてのパンのデンプンはα化(糊化)状態でふっくらしています。時間が経つとβ化(老化)が進み、結晶化して固くなります。β化が最も速く進む温度は0〜4℃—つまり冷蔵庫の温度。常温より冷蔵の方が劣化が速いのです。
  • ポイント②:冷凍なら老化が止まる:−18℃以下の冷凍ではデンプンのβ化がほぼ停止します。食べる分だけスライスして冷凍し、トースターで直接加熱(解凍不要)すれば、焼きたてに近い状態が再現できます。
  • ポイント③:常温保存の正しいやり方:常温なら2〜3日以内に食べ切るのが基本。ビニール袋に入れて密封すると表面がベチャつくので、紙袋に入れて口を折るのが理想。直射日光・高温多湿は避け、涼しい場所で保存します。

プロの技:冷凍パンの美味しい解凍法

  • 食パン:凍ったままトースターへ(1,000Wで2〜3分)
  • バゲット:霧吹きで水をかけてから200℃のオーブンで5分
  • クロワッサン:凍ったまま180℃のオーブンで5〜7分
  • レンジ解凍は一時的にαに戻るが冷めると急速β化→NG

料理トリビア

フランスの「バゲット」は法律(デクレ・パン:1993年制定)で原材料を「小麦粉・水・塩・酵母のみ」に制限。添加物・防腐剤の使用が禁止されているため、翌日には固くなります。これは欠点ではなく「本物の証拠」です。

山中 幸夫
監修 山中 幸夫

フレンチシェフ。ラマンディエドムージャン、グレイ ダルビオン、ラタントクレールといったフランスやスイス、ロンドンの複数の星付き店で5年半の海外修行。帰国後は有名フランス料理店のシェフを歴任し、渋谷松濤にて幻の尾崎牛を扱うBistro eightのシェフとして活躍した後、フリーランスとして独立。シェフリンクではスポットワークを中心に都内の店舗や沖縄から北海道まで全国で活躍

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