【食材のトリセツ】MCTオイルで揚げ物はできる? — 発煙点から考える適材適所
答え:MCTオイルは揚げ物に不向き。発煙点が約150℃と低く、加熱で分解して煙と刺激臭が出るため。
「健康にいい油だから揚げ物にも使いたい」——気持ちはわかりますが、これは危険な誤解。MCTオイルは料理油の中でも特に低温向きの油で、揚げ物温度に耐えられません。
POINT
- ポイント①:発煙点は約150℃と低い:揚げ物の適温は160〜180℃。MCTオイルの発煙点はその下限を下回る約150℃。加熱すると煙が立ち、油が分解し始めます。また、細かい泡が大量に発生して鍋から溢れ出したり、激しく油が飛び散ったりして火傷や引火火災の恐れがあります。
- ポイント②:加熱で刺激臭とアクロレインが発生:発煙点を超えた油は、目や喉を刺激するアクロレインという有害物質を発生させます。MCTオイルは特にこれが起きやすく、家庭のコンロで揚げ物には向きません。
- ポイント③:MCTは”生”で使うのが正解:本領を発揮するのはコーヒーに混ぜる、サラダにかける、スムージーに加えるなどの非加熱用途。中鎖脂肪酸の吸収効率もその方が高くなります。
プロの技:MCTオイルの正しい使い方
- 朝のコーヒーに小さじ1(バターコーヒー風)
- サラダドレッシングに”仕上げの油”として
- 加熱料理には米油・オリーブオイルなど発煙点の高い油を選ぶ
- メーカーでは、1-2ヶ月以内で使い切ることを推奨
料理トリビア
MCTの正式名称はMedium Chain Triglyceride(中鎖脂肪酸トリグリセリド)。ココナッツオイルにも約60%含まれますが、市販のMCTオイルは中鎖脂肪酸だけを抽出・精製したものです。ココナッツオイルより低温での液体状態を保てるのはそのため。
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