ピーマンとパプリカは同じ植物

【食材のトリセツ】ピーマンとパプリカ、実は同じ植物?

答え:植物学的には同種。辛さ・色の違いは品種と熟成度による

ピーマンとパプリカは別物のように思えますが、植物学的には同じ「ナス科トウガラシ属」の同種植物(Capsicum annuum)です。

辛さがない、苦みが少ない品種を選び、さらに完熟させたものがパプリカ。緑のピーマンは未熟な状態で収穫したもの。色と味の違いは「熟成」がカギを握ります。

POINT

  • ポイント①:緑・赤・黄・オレンジの違いは熟成度:緑のピーマンは未熟な状態。熟すると赤くなります。黄色やオレンジは別品種で、最初から黄・オレンジになる系統。赤くなるほど糖度が上がり(約3倍)、苦みが減ります。つまり赤ピーマン=完熟ピーマン。
  • ポイント②:ピーマンの苦みの正体:ピーマン特有の苦みはクエルシトリン(フラボノイド)とピラジン(含窒素化合物)。加熱すると揮発・変性するため、苦みが和らぎます。炒めると甘くなるのはこのため。縦切りより横切りの方が苦み成分の繊維が断ち切られ、苦みを感じにくくなります。
  • ポイント③:地方によって呼び名が変わる野菜たち:ピーマン・パプリカの他にも、日本各地で同じ野菜が違う名前で呼ばれる例は多数。「かぼちゃ vs 南瓜(なんきん)」「きゅうり vs おおきゅうり」「ほうれん草 vs ちりめん(一部地域)」など、地域の食文化が反映されています。

プロの技:ピーマンを苦くせず調理する

  • 縦に切る(繊維に沿って)→ 食感を活かしたいとき
  • 横に切る(繊維を断つ)→ 苦み軽減・火が通りやすい
  • 高温で一気に炒める → 苦みを飛ばす
  • 種とわたをしっかり取る → 苦み成分が多い部位

料理トリビア

パプリカはハンガリー料理(グヤーシュ、パプリカチキン)に欠かせないスパイスとしても有名。乾燥・粉砕した「パプリカパウダー」は、ハンガリーの国民的調味料です。

山中 幸夫
監修 山中 幸夫

フレンチシェフ。ラマンディエドムージャン、グレイ ダルビオン、ラタントクレールといったフランスやスイス、ロンドンの複数の星付き店で5年半の海外修行。帰国後は有名フランス料理店のシェフを歴任し、渋谷松濤にて幻の尾崎牛を扱うBistro eightのシェフとして活躍した後、フリーランスとして独立。シェフリンクではスポットワークを中心に都内の店舗や沖縄から北海道まで全国で活躍

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