ムニエル
スキルを伸ばす

【調理用語 フランス料理】「ムニエル」— 小麦粉をまぶしてバターで焼く、白身魚の王道スタイル

#世界の厨房辞典

定義

ムニエル(Meunière):フランス語で「粉屋の女房風」を意味する調理法。魚に小麦粉を薄くまぶし、バターで焼き上げる料理名・スタイルのこと。小麦粉の薄い膜が魚の身を守りながら、バターの香ばしさが絡む——フランスで最も愛される魚料理の型で、代表格はソール・ムニエール(シタビラメのムニエル)です。

フランス語の正式スペルと発音

Meunière [ムニエール] – 名詞「meunier(ムニエ=粉屋・製粉業者)」の女性形。「〜風・〜の奥さん風」を表す接尾辞 -ière がついた形。料理として呼ぶときは à la meunière(ア・ラ・ムニエール)と表現します。

語源 / 歴史

ムニエル:meunier はフランス語「moulin(ムーラン=製粉所)」から派生した語で、小麦粉を作る職人=粉屋を指します。小麦粉にまみれて働く粉屋の女房に見立てて、「小麦粉をまぶして焼く」スタイルをこう呼ぶようになりました。小麦粉の膜は単なる衣ではなく、①魚がフライパンにくっつくのを防ぎ、②水分を閉じ込め、③バターと反応して軽いカリッとした食感とソースの絡みを作る、という役割を持ちます。

実際の厨房での使い方

例文① 「鯛はムニエルで、ソースはノワゼットで」→ 皮付きの鯛フィレに小麦粉をはたきつけ、余分な粉は手で軽くたたいて落とす。溶かしバターで皮目から中火で焼き、返したら身上がり。魚を取り出したフライパンで新しいバターをヘーゼルナッツ色(ノワゼット)まで焦がし、レモン汁を加えて一気にソースにする。

例文② 「カレイのムニエル、粉はごく薄く」→ 粉が厚いとベチャッとした仕上がりになり、バターが濁って焦げやすくなります。まぶしたらすぐ焼く——粉は湿気を吸うと塊になり、均一に絡まなくなるためです。

用語対象まぶすもの仕上げのソースポイント
ムニエル(Meunière)白身魚(鯛・カレイ・シタビラメ等)小麦粉(ごく薄く)ブール・ノワゼット+レモン汁余分な粉は叩いて落とす。粉はまぶしたらすぐ焼く
山中 幸夫
監修 山中 幸夫

フレンチシェフ。ラマンディエドムージャン、グレイ ダルビオン、ラタントクレールといったフランスやスイス、ロンドンの複数の星付き店で5年半の海外修行。帰国後は有名フランス料理店のシェフを歴任し、渋谷松濤にて幻の尾崎牛を扱うBistro eightのシェフとして活躍した後、フリーランスとして独立。シェフリンクではスポットワークを中心に都内の店舗や沖縄から北海道まで全国で活躍

記事一覧を見る
RELATED ARTICLES 関連記事

CHEFLINKならSNS機能で
全国の料理人とつながれます。