コンカッセとミルポワ
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【調理用語 フランス料理】「コンカッセ」と「ミルポワ」— 荒切りと、香味野菜の黄金比率

#フレンチ #世界の厨房辞典

定義

  • コンカッセ(Concasser):フランス語で「荒く刻む・砕く」。みじん切りより大きく、形が不揃いな荒切り技法。サイズ目安は5〜10mm。食感と粒感を意図的に残すために使う。
  • ミルポワ(Mirepoix):玉ねぎ・にんじん・セロリを角切りにした香味野菜のセット。配合比率は 玉ねぎ:にんじん:セロリ = 2:1:1。フランス料理の出汁(フォン)・ソースのベース。

コンカッセとミルポワは、どちらもフランス料理の「仕込みの基本」ですが、目的が異なります。コンカッセは食感・粒感を残す荒切り技法で、トマトやナッツに使ってソースやサラダに粒感を加える。

一方ミルポワは香りと旨味を引き出すための香味野菜セットで、料理のベースとして煮込む・炒めるために使います。コンカッセ=食感の演出/ミルポワ=旨味の土台——フランス料理の二大仕込み技法といえる存在です。

フランス語の正式スペルと発音

  • Concasser [コンカッセ] – 動詞。「砕く・荒く刻む」の意味。ラテン語 “conquassare”(激しく揺さぶる)が語源。過去分詞 “concassé” が料理名として使われることが多い。
  • Mirepoix [ミルポワ] – 名詞。発音注意:末尾の “x” は読まない。「ミルポワ」が正しく、「ミレポワ」は誤り。

語源 / 歴史

  • コンカッセ:中世フランス語の “concasser”(叩き砕く)に由来。もともとは石臼でスパイスを砕く作業を指す言葉で、現代では「荒く刻む」の意味に転じた。フランス古典料理書『エスコフィエ』にもトマトのコンカッセが登場する。
  • ミルポワ:18世紀フランスの貴族・ミルポワ公爵(Duc de Mirepoix)の料理人が考案したとされる香味野菜の組み合わせ。公爵本人は料理が得意でなかったとも伝えられるが、その名が料理の世界に残った。以来、フランス料理の基本仕込みとして定着。

実際の厨房での使い方

例文①(コンカッセ)
「トマトをコンカッセにして、ソースに加える」→ 湯剥き後に種を除き、果肉を5〜10mm程度に荒く刻む。水っぽくならず、トマトの旨味が凝縮。

例文②(ミルポワ)
「ミルポワを中火で15分炒めてから、骨と煮込む」→ 玉ねぎ200g・にんじん100g・セロリ100gを1〜2cm角に切り揃え、バターでじっくり炒めてフォン・ド・ヴォーのベースに。

用語形状サイズ目安主な用途ポイント
コンカッセ(Concasser)不揃いな荒切り5〜10mmソース、サラダ、トッピング食感・粒感を残す。トマトは皮・種を除く
ミルポワ(Mirepoix)角切り(3種の野菜セット)1〜2cm角フォン、煮込み、ソースのベース配合2:1:1。焦がさず弱〜中火15〜20分
山中 幸夫
監修 山中 幸夫

フレンチシェフ。ラマンディエドムージャン、グレイ ダルビオン、ラタントクレールといったフランスやスイス、ロンドンの複数の星付き店で5年半の海外修行。帰国後は有名フランス料理店のシェフを歴任し、渋谷松濤にて幻の尾崎牛を扱うBistro eightのシェフとして活躍した後、フリーランスとして独立。シェフリンクではスポットワークを中心に都内の店舗や沖縄から北海道まで全国で活躍

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