煮物ってできたてを食べちゃダメ?
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【食材のトリセツ】煮物って出来立てを食べちゃダメ? — 冷める時に味が染みる

答え:煮物は冷める時に味が染み込む。出来立てより、一度冷ましてから温め直すのがベスト

「煮物は出来立てが一番」と思いがちですが、実は違います。煮物の味が染み込むのは「冷める時」。加熱中は食材の細胞が膨張して味が入りにくく、冷める時に細胞が収縮して煮汁を吸い込みます。だから、煮物は一度冷まし、食べる前に温め直すのがプロの鉄則です。

POINT

  • ポイント①:加熱中は細胞が膨張して味が入らない:大根やじゃがいもなどの野菜は、加熱すると細胞内の空気が膨張し、煮汁が入り込むスペースがありません。この状態では表面にしか味が付きません。
  • ポイント②:冷める時に細胞が収縮し、煮汁を吸い込む:火を止めて冷めていくと、細胞内の空気が収縮。この時、煮汁が細胞内に引き込まれて「味が染みる」のです。つまり、味を染み込ませるには「冷ます時間」が必要。
  • ポイント③:一晩置くとさらに美味しくなる理由:煮物を一晩置くと、冷める→温まる(室温に戻る)のサイクルで、さらに味が均一に染み込みます。カレーや肉じゃがが「翌日の方が美味しい」といわれるのも同じ理由です。

プロの技:煮物を美味しく仕上げるために

  • 煮込み時間は短く(約15分)、あとは余熱で火を通す
  • 一度冷ましてから再加熱すると味が染みる
  • 落とし蓋をすると少ない煮汁でも全体に味が回る
  • 砂糖→醤油の順で調味料を入れる(浸透圧の関係)

料理トリビア

煮物の味が染み込む原理は「浸透圧」。細胞膜は半透膜で、濃度の低い方から高い方へ水分が移動します。煮汁の塩分・糖分が高いため、冷める時に食材内部へ煮汁が移動するのです。

北田清
監修 北田清

辻調グループ校フレンチイタリアン専攻の学部を主席で卒業。その後、同校のインストラクターとして勤務。新人フランス料理人コンクールのデセール部門で優勝。イタリアン業態の立ち上げやエリアマネージャーとしての居酒屋業態の直営5店舗と暖簾分け店舗の統括。10年間パスタ専門店のオーナーシェフとしても活躍。

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