食中毒の年間発生数は約1,000件以上、年間患者数は約17,000人に上ります(2022年)。そのうち飲食店での発生は全体の40%を占めており、一度に複数の患者が発生するのが特徴です。特に、気温が上がる夏季とノロウイルスが流行する冬季は注意が必要です。
※個々の事案によって処分内容は異なります
食中毒が発生すると、お客様への被害に加え、保健所からの営業停止や許可取消といった行政処分、悪質な場合は罰金や懲役などの刑事責任、そして治療費や慰謝料、休業補償といった民事上の損害賠償責任が発生するおそれがあります。さらに、風評被害など間接的なリスクへの影響は計り知れません。事業継続が困難になる深刻なリスクを伴うため、日ごろから予防策を取ることが重要です。
食中毒が疑われる事態が発生した場合、お客様の安全を最優先に考え、迅速かつ冷静に対応することが求められます。以下を参考にして行動してください。
食中毒の疑いが発生したことを、速やかに店舗の上長や本社に報告します。
<内容を記録する事項>
原因と疑われる食品(食材、調理済みのもの)の提供を直ちに停止してください。原因が特定されるまで、営業を自粛することが望ましいです。
原因と疑われる食品(食材、調理済みのもの)は廃棄せず、ビニール袋などに入れて密閉し、冷蔵または冷凍保存してください。吐物や便も同様に保管するのが望ましいです。
食中毒の疑いがある場合は、直ちに管轄の保健所に連絡してください。個人からの通報だけでなく、店舗からも報告することが重要です。
保健所の立ち入り検査が行われます。残存食品の提出や、従業員の健康状態、調理工程、食材の仕入れ先など、聞かれたことにはすべて正確に答えてください。
食中毒発生時、飲食店としては原因究明につなげるための行動を取ることが重要です。特に以下のことは原因究明を遅らせる可能性があるため、注意が必要です。
原因と疑われる食品(食材、調理済みのもの)は、決して捨てないでください。これは保健所が原因究明を行う上で最も重要な証拠となります。廃棄してしまうと、正確な検査ができなくなり、原因特定が困難になります。ラップに包むか密閉容器に入れ、冷蔵または冷凍保存してください。
保健所の調査が入る前に、調理器具や厨房を広範囲にわたって清掃・消毒しないでください。原因菌が付着している可能性のある場所や物品を洗い流してしまうと、証拠が失われ、原因究明が難しくなります。清掃は保健所の指示に従って行ってください。
保健所の調査に対し、事実と異なる報告をすることは避けてください。虚偽の報告は、原因究明を妨げるだけでなく、法的な罰則の対象となる可能性もあります。正直に、正確な情報を提供することが最も重要です。
原因が特定される前に、憶測で「〜が原因かもしれない」といった情報を公開しないでください。不正確な情報が広まると、風評被害を招き、消費者からの信頼を失うことにつながります。情報は保健所の正式な発表を待つか、相談した上で公開するようにしてください。
保健所職員であることを証明する身分証明書の提示を確認(食品衛生法第28条)。必ず名刺を受け取り、調査の目的と範囲を確認しましょう。
責任者または担当者を決め、対応窓口を一本化。立会人は記録担当と調査対応担当の最低2名体制が望ましいです。
食材の仕入元の情報や販売状況など求められた資料を提出します。提出前に複写やコピーを取り、提出記録を作成しましょう。
食品‧ふき取り検体採取に立会い、検体の品目‧部位‧数量を詳細に記録します。可能であれば同一検体の分取を依頼します。
指摘事項を正確に理解し、改善方法‧期限を確認します。「改善報告書」の提出要否と期限も確認しましょう。
調査終了後、詳細記録を作成します。調査官氏名、立入時間、調査内容、指摘事項等を整理保存しましょう。
施設‧設備の衛生状況
調理場、冷蔵‧冷凍設備、手洗い設備などの清掃‧管理状況
HACCP記録の確認
記録の正確性、継続性、不備があった場合の改善措置の記録
従業員の健康管理
検便結果、健康チェック表の記録状況と手指の傷、化膿部位の有無
保健所職員の身分証明書を必ず確認し、調査目的を明確に把握しましょう。
調査は協力関係で進めることが重要です。感情的にならず、誠実に対応しましょう。
複数人で対応すると混乱するため、責任者または担当者を決め対応窓口を一本化しましょう。
虚偽報告は罰則対象(30万円以下の罰金)です。分からないことは「確認して回答します」と伝えましょう。
質問や回答内容を詳細に記録。提出書類のコピーも必ず保管しましょう。
改善方法‧期限を明確に確認し、速やかに対応することが最も重要です。
立ち入り検査の最後には、保健所の職員から当日の調査で確認された事実や、改善が必要と思われる点について口頭で簡単な説明があります。その後、原因が特定されると、保健所から店舗責任者に対し、正式な指導や行政処分が通知されます。
食中毒が発生した場合、飲食施設は以下の3つの側面から法的責任を問われる可能性があります。これらの内容を理解し、適切に対応することが重要です。
営業許可取り消しの可能性も
行為者・法人も罰則の対象
多額の金銭賠償義務を負うリスク
営業停止命令があった場合、営業を再開するためには、保健所による指導に従い、改善措置を実施する必要があります。
営業停止期間が終了するまでに、実施した改善措置の内容を報告書として保健所に提出します。
食中毒は一度発生すると、営業停止による収益の損失、風評被害、法的責任など、飲食店経営に甚大な影響を及ぼします。以下のポイントを押さえ、日頃から予防に努めることが最も重要です。
食中毒対策は「予防」「初動対応」「改善」の3つのステップが重要です。日頃からの衛生管理を徹底し、万が一の際にも適切な対応ができる体制を整えましょう。
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外食・飲食業界の最新トレンドとビジネスインサイトを発信する専門メディアの編集チームです。Kitchen Biz Journalを通じて、飲食ビジネスの成長を支援します。
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