太平洋クラブ成田コース 支配人 林伸幸
記事のポイント
・人手不足を即戦力のプロ人材で補完し、現場の運営を安定化
・幅広いバックグラウンドの料理人との接点が、価値観の広がりにつながる
・スポットシェフから正社員採用。ミスマッチのない雇用を実現
※2025年8月SPOT CHEF(スポットシェフ)はCHEFLINK(シェフリンク)にサービス名称を変更しました
私たち太平洋クラブは、全国に18のコースを展開するゴルフ場グループで、その一つである成田コースでは、レストランを自社運営しています。
ゴルフ場にとって提供する料理の質は非常に重要です。お客様もゴルフ場を選ぶ際に必ずといってよいほど検討材料にされますし、舌の肥えたお客様も多くいらっしゃいます。
スポットシェフを利用する前は、社員4名でキッチンの調理を担当していましたが、そのうち1名が退職することになってしまいました。成田コースのレストランは9時ごろから15時ごろまで一定のお客様が来られるため、1人でも減るとまわらなくなってしまう恐れがありました。
人が減ると分かってから求人広告を出しても応募がほとんど来ず、安定的な体制構築が困難でした。管理者の立場としては、社員に休みを取ってほしい一方で、人がいなければそれも難しくなってしまいます。
そんな中、「スポットシェフ」の導入を検討していた系列の別コースの担当者からサービスのことを教えてもらい、2025年4月から、欠員になってしまう1名を補うことにしました。
現在では毎日1名、スポットシェフとして来ていただき、仕込みから調理、盛り付けまで、社員と同じように働いてもらっています。一部の曜日では毎週決まった方にお願いできるようにもなりました。
現場での会話の中で「またこの日空いてますか?」と直接コミュニケーションできることも助かっています。調理は誰でもできる仕事ではなく、「プロ」と呼ばれる方しかできないものだと思っています。そんな中、実際に来てくれた方は頼もしく、即戦力として活躍してくれたのが印象的でした。
和・洋・中さまざまなジャンルの料理を提供している中で、スポットシェフで来ていただく方には得意なジャンルを活かしてもらい、すべての料理を担当できる社員をサポートする形で働いてもらっています。毎週来てくださる会員の方にも飽きがこないよう、メニューを頻繁に入れ替える必要があり、その対応にも非常に助かっています。やはり実際にお客様の口に入る料理の担当は、いわゆるスポットバイトの方には任せづらいというところがあります。そういう意味では信用できる方が来てくれるため安心しています。
スポットシェフでは、ホテル出身者や専門料理店の経験者といったさまざまなプロが来てくれるので、社員の「料理観」にも良い刺激があったと現場から報告を受けています。料理の技術はもちろん、準備の仕方一つとってもゴルフ場のレストランだけにいたら分からない知識を、スポットシェフとの日々の業務から学べているようです。弊社では新卒採用に力を入れており、他の職場を経験したことがない社員にとっては特に良い学びになっているのではないでしょうか。
また、スポットシェフの使いやすさにも気に入っています。料理人の方の中には、「パソコン作業が苦手」という方がいる印象がありますが、スポットシェフは慣れると簡単に使えるため、現場の社員にも求人作成やマッチング対応などの実務を担当してもらっています。
実は、スポットシェフの導入初期は、思うように応募が集まらず、正直なところ「本当に人が来てくれるのか」という不安がありました。そんな中、スポットシェフの担当者からお電話いただき、募集条件について相談に乗っていただきました。
そのうえで、勤務時間や条件面を見直すことで、マッチング率を95%以上にすることができました。応募が来ず、どうしようかと困っていたときに親身になってアドバイスをいただけたのは本当にありがたかったです。
スポットシェフとして来ていただいた人の中から、採用にもつなげることができました。その方は2か月ほどコンスタントに入っていただいている方で、こちらから認定バッジ※をお送りしていました。
※認定バッジ…勤務実績のあるシェフに対して、事業者が「またお願いしたい」と思った場合に付与できる信頼のマーク
そんな中、「正社員として働ける場所を探している」という話をいただきました。こちらとしても仕事を理解いただけていて、その方の人間性も現場が分かっています。「間違いないな」ということで正社員に採用しました。採用活動には条件が合わなかったり、人間関係が上手くいかなかったりとミスマッチがつきものですが、弊社の雰囲気も分かっていただけている即戦力を採用につなげられたのはとても大きいと思っています。
成田コースには従業員食堂を併設していますが、ここでも人手不足が続いています。例えば成田コースの従業員食堂は1人で回しており、その方がお休みの日は仕出し弁当等で対応せざるを得ません。しかし、やはりおいしいお昼ご飯を食べて、さらに午後もモチベーションをもって仕事を頑張ってもらうことは非常に重要です。そのため、こちらにもスポットシェフを活用できないか検討しているところです。
※2025年8月SPOT CHEF(スポットシェフ)はCHEFLINK(シェフリンク)にサービス名称を変更しました